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スポーツにおける肩の痛み |
野球肩(投球障害肩) |
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野球は、日本において最も盛んなスポーツの一つで、 年少期から行われているために発育期の スポーツ障害として肩関節・肘関節の障害が 注目されています。
投球障害肩(野球肩)とは、投球動作時に 肩に痛みや違和感があり、思うようにボールを 投げられなくなる肩の病変のことです。
野球肩は、オーバーユース(使い過ぎ)による 疲労の蓄積や小さな外傷の繰り返し、 幼少期などは筋力不足からくる負担増などが 基盤となっています。 |
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その他にも、原因としてはフォームの破綻や技術不足によって肩に 大きな負担をかけてしまう「MAL USE(誤使用)」の原因の一つになっています。
これは野球だけに限らず、バレーボールのアタックやテニスのサーブなどでも 同様の障害が起こることも多々あります。
肩の障害は細かく分類すると下記のようになります。
■肩峰下滑液包炎 ■肩板炎 ■肩板損傷 ■関節唇損傷 ■インピンジメント症候群 など、多彩な症状があり、これらが一つだけでなく、複数が同時期に 起こっているものもあります。 |
診断方法 |
治療に関しては、まず第一に的確な診断が大切です。 特に問診は重要で、年齢や競技年数・ポジション・レベルなど 選手のバックグラウンドをきちんと把握し、痛みが出る投球相・痛みの場所 痛みの性質・関節の安定性を確認します。
一般的には、投げ過ぎ(オーバーユース)やコンディショニング不足に基づいた障害ですが、 急な発症や明らかな外傷がある場合もありますので、関節の大きな損傷や 亜脱臼なども念頭に入れて診察します。 |
損傷箇所の判別 |
ここでは、投球のどこで痛みが起こるのか、痛みのある投球の状態によって 損傷の場所が分かりますので、投球を4つに分けて考えていきましょう。
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1.ワインドアップ |
投球動作からボールがグラブの中にある時期で ヒザが1番高く上がる所までのこと。
この時期はあまり肩関節を痛めることはありません。 |
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2.コッキング |
1に続いてグラブから手が離れ、肩がトップポジションになるまでを言います。
前足が地面に着くまでを(アーリーコッキング)と言い、その後を(レイトコッキング)と言います。
特にレイトコッキングの際に、肩が前方に亜脱臼しようとするために色々な筋肉に 大きな負担がかかったり、肩の不安定性などを引き起こしやすくなります。
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3.アクセレーション |
2に続き、肩が急激に 内転・内旋(腕がねじれて投げ下ろす状態) されてボールが手から離れるまでを言います。
ここでは、関節がより大きな不安定性を生じ、 腱板や滑液包に炎症が起こり痛めやすくなります。
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4.フォロースルー |
ボールが手から離れ、投球動作が終了するまでを言います。
ここでは、急激な原則が肩にかかるために、肩から後側(肩甲骨)周辺の 筋肉や関節の背中側に大きな負荷がかかり、炎症や肩の不安定性が起こりやすくなります。 |
治療方法は? |
◆急性期(1〜2週)は、まず安静をとらせます。 炎症が起こっているのでアイシングを行います。 急性期は投球禁止が原則です。
◆亜急性期(2〜4週)は、炎症が治まればマッサージやストレッチングや温熱療法などを 行います。関節の不安定性など、状態によってはストレッチは無理に行いません。 関節の可動域の拡大や損傷の改善をはかり、自宅や部活等での筋力強化運動を 指導していきます。
◆投球動作開始時期は関節の可動域が拡がり、痛みの緩和がみられれば 投球動作のチェックや指導を行い、投球数等を見ながら復帰させていきます。 |
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